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骨髄バンクにドナー登録、ドナー候補になり、悩んだことや調べたこと

2021年04月07日 03:29

~骨髄バンクにドナー登録してから、ドナー候補者になり、悩んだことや調べたこと~

ある日、会社の同僚から後輩が難しい病気で入院しているとの連絡が入る

病気の後輩にお見舞いに行く旨を伝え、何か欲しいものを聞くと『生モノはだめで、味覚がほとんどないので、チョコレートなどの甘いものが欲しい』とのこと。確かお花もダメと言われました

甘いものをいくつか買い、病院の個室へ

後輩は無菌室のベッドにいて、抗がん剤治療のために帽子をかぶっていました。とんでもなく大きなビニールの袋に入っている様な状態 

白血病と知らされ、しばらく言葉が出ません

どうしたら治るのか?、何をしてあげられるのかと聞くと、
「ドナーが見つかれば生きられるし、見つからなければ死んでしまう」
「毎日、ドナーが見つかることを祈ることしか出来ない」
「昔の仲間たちに会いたい」

抗がん剤治療のために、がん細胞だけでなく正常な細胞も多くダメージを受けているため、菌などにとても弱い状態であるとのこと

後輩の同期などに連絡をしてお見舞いをお願いし、私自身は翌日骨髄バンクにドナー登録に行きました       

会社の近くの骨髄バンクを探すと、有楽町の交通会館の中にある献血センターが見つかりました     

東京は13ヶ所、新宿、渋谷、池袋などの比較的大きな献血ルーム内にあります

事前にドナー登録をする旨の連絡を入れ、可能な時間の中から訪問時間を選びます

実際のドナー登録は健康診断などの血液採取とほとんど同じ。いろいろと説明をしていただきますが、待ち時間を含めて1時間ほどでした

ドナー登録者のなかで適合患者が見つかり、主治医に選定されてドナー候補者となるのは4割。その中でドナーに決定するのは6%。4割の6%ですから、全体から言うとドナーになれるのは登録者の2.4%とのことでした

ドナー候補者になっても、辞退する人や辞退をしなければいけないひとが沢山います

検査や入院を含め10日以上は会社を休まなければいけないので、会社を休めない人

リスクはゼロでないので家族などから反対される人

候補者になっても医学的にドナーとしては的確ではない場合

など、様々な理由があるようです

ほとんどの会社が、ドナー提供のために費やした時間は有給休暇になりません

ものすごく小さなリスクはあるけれど、リターンはゼロ。ある意味究極のボランティアではないかと思います

会社を休んだ費用は自分持ちです

交通費を請求する権利があり、入院時の特別個室は費用負担はありません

また、後遺症が残ったりした場合は、最大1億円まで保証される仕組みがありました

尚、ドナー提供で後遺症などの例はほとんどありません。今までにあった後遺症などは全例公開されています。ドナー候補者になってから、ドナー提供するにあたって、ものすごく慎重に過去の病気歴などから考えられる “リスクがゼロ” の場合だけ、ドナーになれます


実際に登録が終わり、しばらくするとドナー登録カードが送られてきます。一般的にはほとんどの人は登録したことすら忘れてしまうのではないかと思います。私はそうでした

幸いにも後輩はドナーが見つかり、元気になりました


さて、それから数年後、骨髄バンクからドナー適合者に判明したとの郵便が届きました

受諾か辞退かの確認書に受諾として返信

1週間程度で、ドナーの取り次ぎをされる方から連絡をいただき、再度意思確認。今なら辞退も問題ないので良く考えるようにとのこと。家族や身内に相談して全員の了承を得るように伝えられます

家族や親、姉などに報告
娘『リスクは無いの?』
姉『何かあったときの保証とかは大丈夫?』
など
結果、受諾の旨を伝えました

次は病院に行き、検査
その時に、5人程いる候補者の中の一人であること、最終の候補に選ばれたら辞退することは出来ない(患者の生死に関わる)、等を伝えられ、今までの病歴をすぺて調べるように依頼されます

ドナーが決まり、骨髄移植が決定すると、ドナーの方は手術の日から逆算して抗がん剤治療に入ります。手術前後は、身体の抵抗力が著しく下がっているので、もし直前でドナー候補者が辞退すると命に危険が及ぶことになるとのことでした

その後
最終のドナーに決まり、入院する病院も決まっていましたが、5歳の時にかかった病気が何らかの関連性でリスクになる可能性が否定できない、とのことで、骨髄の提供は出来ませんでした


ドナーの登録は15分くらいで終わります
候補になってから、その時の状況で受諾するか辞退か決めれば良いです

今日も骨髄移植を待って祈っている人が沢山います。機会があればドナー登録を考えると良いのではないかと思います

池江璃花子さん、沢山の方に希望をあたえてくれました
ホントにありがとう

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